声の異常

声の異常

のどには食事の通り道の咽頭(いんとう)と空気の通り道の喉頭(こうとう)がありますが、声を出す機能は喉頭の中央部にあるひだ状の声帯が担っています。

この声帯に炎症が生じたりできものができると声の異常が生じます。

声帯の病変の診断は、クリニックでは主に喉頭ファイバースコピー(内視鏡)で行います。

声帯炎

細菌、ウイルスなどによる感染のほか、カラオケなどで歌いすぎたり、歌手や教師、アナウンサーなど声を使う仕事で酷使した場合などに、声帯が炎症やむくみを起こして声がかすれることがあります。治療は原因によりますが、発声を一時的に控えていただき、抗生剤、ステロイドなどの炎症を抑える薬を使用します。

声帯麻痺

声帯の運動に異常が生じることによる声の異常で、原因としては腫瘍の浸潤や手術の合併症などによる声帯を動かす神経(反回神経または迷走神経)の麻痺、全身麻酔の際の挿管(人工呼吸器につながるための管)手技による合併症、ウイルス感染などがありますが、原因不明の場合もあります。声がれだけでなく、食事のむせ(誤嚥)が生じることもあります。

悪性腫瘍が原因のこともありますので、原因を精査することが大切です。原因不明やウイルス性の場合自然に改善することもありますが、改善しない場合は希望があれば手術で声を改善させることが可能です。

声帯ポリープ・結節

声帯粘膜の中央にできる隆起性の病変です。病変の大きさや硬さにより声がれの程度も異なります。カラオケなどで声を酷使したり、教師、アナウンサー、歌手など声をよく使う職業の方にみられたり、長く咳が続いたときなどにも生じたりもします。声を使用することを控え、内服薬や吸入薬で治療を行いますが、改善しない場合は手術を要することもあります。

喉頭がん

喉頭の内側の粘膜に発生する悪性腫瘍で、がんのできている部位によって3つに分類されています。声帯のある部分を声門といい、そこにできたのが「声門がん」、声門より上にできたのが「声門上がん」、声門より下にできたのが「声門下がん」となります。「声門がん」の場合は、多くの場合声がかすれるので早く気付くことが多いですが、その他の場合は進行してから見つかることも少なくありません。男性に多い傾向があり、喫煙がリスク因子となります。診断は喉頭ファイバースコピーの他、CT、PETCTなどで腫瘍の広がりや転移の有無などを評価します。治療は進行度によりますが、手術、放射線療法、化学療法を組み合わせて行います