顔面神経麻痺

顔面神経麻痺

麻痺の原因としては、感染・腫瘍性・外傷性・血管性・中枢性の5つに大別されます。

感染性の場合は発疹の有無でラムゼイ・ハント症候群、ベル麻痺とさらに細分されます。
感染性の顔面神経麻痺の場合はヘルペスウイルスが原因として考えられます。
治療は抗炎症薬、抗ウイルス薬などの内服もしくは点滴治療が有効です。
一般に感染性顔面神経麻痺は発症後一週間以内に治療を開始することが重要です。

末梢性顔面神経麻痺

顔面神経麻痺は顔面の筋肉を動かう神経が麻痺する病気です。原因により「末梢性」、「中枢性」に分類されますが、90%以上が「末梢性」と言われております。末梢性の多くはウイルス感染によるもので、体内に潜んでいる単純ヘルペスウイルスや帯状疱疹ウイルスが体が弱った時などに再活性化し炎症をおこして麻痺が生じるとされています。片側の目が閉じにくい、口が動かしにくく水が口からこぼれるなど片側の顔の動きの異常が生じるだけでなく、耳や口の中に痛みを伴うできものができたり、聴力が落ちたりめまいを伴うこともあります。

末梢性顔面神経麻痺は早期の治療が重要です。検査は顔面神経のダメージを評価する検査の他に、聴力検査やめまいの検査や血液検査を行います。

治療は抗ウイルス薬とステロイド薬を使用します。軽症・中等症の場合は外来治療が可能ですが、重症例や糖尿病を合併されている方は入院加療を必要とすることもあります。回復の見込みが低い重症例は手術が選択肢となることもあります。麻痺の改善が乏しい例では目と口が一緒に動くなどの後遺症が残る可能性があります。