鼻の症状

鼻の症状

鼻の症状

くしゃみ

くしゃみは、鼻粘膜への刺激に対して起こる反射です。
様々な要因で引き起こされ、下記のようなものが考えられます。
風邪症状で、体内にウイルスが侵入すると、異物に反応してくしゃみが出ます。
アレルギー性鼻炎では、花粉やハウスダスト、ダニ、ペットの毛などのアレルゲンに対する反応で起こります。
寒冷刺激でも神経に作用して、くしゃみを起こします。

鼻水

鼻水は、水様性(さらさら)の鼻水と、膿性(どろどろ)の黄色い鼻水があります。
水様性鼻漏は、感冒症状の鼻炎や、アレルギー性鼻炎が原因のことがあります。
膿性鼻漏には、副鼻腔炎(いわゆる蓄膿症)が原因で起こることがあります。
小児で、鼻内に異物を入れてしまい、膿性鼻漏が出ることもあります。
どちらの場合でも、耳鼻咽喉科で診察をされることをお勧めします。

鼻づまり

鼻づまりは、感冒による鼻炎やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などが原因で、鼻茸ができたり、膿性の鼻水が出たり、鼻の粘膜が腫れたりして起こります。
片側の鼻づまりでは、鼻の中央の骨・軟骨である鼻中隔が曲がっていたり、まれにできものが認められることもあります。
小児の場合では、アデノイドが鼻奥をふさいでいることもあります。
鼻づまりの具合を調べる方法として、鼻腔通気度検査というものがあります。

鼻閉(びへい)

鼻づまりが続くと、単に鼻がつまって苦しいというだけでなく、においが分からなくなったり、口呼吸になるため、のどを痛めてかぜを引きやすくなったりします。
さらに、いびきや、集中力がなくなる、疲れやすいなどといった全身的な症状も伴い、小児の場合は学業や成長にも影響がでることがあります。
鼻づまりの原因はさまざまですが、多くは、かぜに伴う鼻炎、アレルギー性鼻炎、急性・慢性副鼻腔炎などによる鼻の粘膜の腫れや鼻茸(はなたけ)、粘った鼻汁などです。

小児の場合は、アデノイドが鼻を後ろ(上咽頭)からふさいでいる場合もあります。
片側だけに鼻づまりが強い場合は、鼻の左右を分ける鼻中隔が曲がっていたり(鼻中隔弯曲症)、ときには腫瘍が見つかることもあります。
鼻づまりの程度を客観的に調べるには鼻腔通気度検査を行います。
治療は、鼻の処置やネブライザーで粘膜の腫れをとり、原因に応じて投薬を行いますが、これらの治療で治りにくい場合は手術が必要となります。

鼻血が出る

鼻の粘膜は毛細血管が多く、血管が傷つくと出血となり、鼻血が出ます。
鼻炎や副鼻腔炎で鼻の入り口が傷つくと鼻血が出ることもあります。
鼻の怪我やぶつけたときでも鼻血が出ることもあります。
血圧が高いと血管が破れやすく、また、出血が止まりにくいことが多いです。
しばしば、特に誘因なく鼻血が出ることもあります。
また、鼻や副鼻腔の中にできものがあると鼻血を引き起こすことがあります。

鼻血を繰り返す場合や、鼻血が止まらない場合は、処置が必要になりますので、耳鼻咽喉科で診察をされることをお勧め致します。
また、鼻内に上顎がんなどの腫瘍があると、鼻血を出すことがあります。
鼻血が続くときには、一度耳鼻咽喉科医の診察を受けてください。

アレルギー性鼻炎

くしゃみ、水様性鼻漏(さらさらとした鼻水)、鼻づまりを3主徴とするアレルギー性疾患です。花粉やハウスダスト等といった抗原(アレルギー反応の引き金になる原因物質)に対する生体の防御反応として上記の症状が出現します。
アレルギー性鼻炎は花粉症のように特定の季節のみ起こる季節性と、一年中症状が続く通年性の二つに大きく分けられます。
治療は抗ヒスタミン薬やステロイド等を投与しアレルギー症状を抑えます。
その他の治療法としては、手術で鼻の粘膜を焼くという方法や、効果が出るまである程度の期間が必要になりますがアレルゲン免疫療法(薄めた抗原を体内に定期的に注入し、体を慣れさせていく治療法)という方法もあります。

臭いがわからない

臭いの感覚に何らかの異常を起こす症状で、嗅覚障害と言われているものです。
臭いは嗅裂という、鼻の上側の部分で感知しています。
嗅覚障害の原因としては、感冒やインフルエンザなどの上気道のウィルス性疾患で臭いの神経にダメージを与えたり、鼻茸が臭いを感知する部分を邪魔したり、花粉症などの鼻炎で鼻の粘膜が膨らんだりすることが挙げられます。
嗅覚障害の治療は、主に投薬による治療となります。

嗅覚障害の治療は、原因を除くことに加え、内服や点鼻による投薬での治療を行います。

副鼻腔炎(蓄膿症)

蓄膿症とは、副鼻腔炎のことを言います。
副鼻腔とは、鼻の周りにある、加湿や加温などを司る空洞のことを言い、そこに炎症が起きると副鼻腔炎となります。
炎症が原因で起こった膿や病的な粘膜が、鼻と副鼻腔をつなぐ穴から排泄できず溜まってしまうと慢性化し、慢性副鼻腔炎となります。

副鼻腔炎(蓄膿症)

治療としては、内服や点鼻による投薬での治療ですが、それで改善しない場合は、内視鏡を用いた手術を検討致しますので、早めに耳鼻咽喉科で診察をされることをお勧め致します。

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